LED ZEPPELINのbootleg(海賊盤)について-2

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Topaz (bootleg/Eric Clapton) / 2006年

海賊盤CDといわれるものは 大きく分けて次の3つに分けられます。

(1) カウンターフィット(Counterfeit)盤: 正規盤の内容・装丁をそのままコピーして 正規盤に似せて製造した複製品
(2) パイレート(Pirate)盤: 正規に発売されたアルバムの内容をそのまま、あるいは主に曲単位で独自に編集する形で(ベスト盤など)コピーした物
(3) ブートレッグ(Bootleg): アーティストの未発表音源やコンサート会場で隠し録りされたかスタッフがサウンドチェックのために録音した音源を権利者側の未承諾のままにCDとして製作した物で 西新宿で購入できる海外アーティストのCDはこのブートレッグのことです。

日本では法的には(1)(2)は著作権法違反ということで取り締まられますが、(3)のブートレッグに関しては大手販売店が取り締まられた例はほとんどありません。しかし、諸外国では海賊盤に対して厳しい国も多く、知的財産権保護に積極的なアメリカでは海賊盤を店頭に置くだけでも処罰の対象となります。なお 現在の所、購入・所持することまで違法とする国はありません。このため 海外のミュージシャンでブートレッグを手に入れるために来日のたびに西新宿を訪れるマニアがおり、中でも LED ZEPPELINの ジミー・ペイジ、King Crimsonの ロバート・フィリップは有名です。また 元MLBのランディー・ジョンソンもブートレッグコレクターです。

ブートレッグの録音には オーディエンス録音とサウンドボード録音があります。オーディエンス録音とはコンサート会場で客席からカセットテープレコーダーや最近では DATなどを使ってコンサートをこっそり録音したもので、録音場所により音質は様々です。サウンドボード録音とは ミキサーなどを通した配線からの録音でライブにおけるスタッフのサウンドチェック用の音源が密かに流出したものです。つまり そのアーティストの関係者内部の人間が意図的に流出させた音源ということになります。サウンドボード録音はプロが録音したものでステレオ音源のことが多く、音割れや歪みが少なくて音がよいとされていますが、オーディエンス録音でも録音機器の進歩により、臨場感にすぐれたすばらしい録音の物もあります。

上の写真は 2006年のEric Clapton の日本武道館公演のbootleg CD。

下の写真は1971年のLED ZEPPELIN 初来日の際の日本武道館公演のbootleg CD

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A HARD ROCK NIGHT (bootleg/LED ZEPPELIN) / 1971年