Dr.OHIRA's HOBBY ROOM

Jimmy Page

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Jimmy Page

上の写真は 2003年の来日時、西新宿の bootleg shop を訪れた時の ジミー・ペイジです。当然 ZEP の bootleg は ただでいただいたと思いますが、パネルに店の名前を書いて自分のサインをしてくれています。本当に人の良さそうな方に見えます。


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1959年製ギブソン・レスポール・スタンダード( 通称No.2 )

LED ZEPPELIN は超人的なテクニックを持った4人のmusician の集まりではありましたが、ジミー・ペイジなしでは成り立たないバンドであったことは間違いありません。1970年代から80年代にかけて、テクニカル派ギタリストが一世を風靡した頃には ペイジのことを下手なギタリストの代表の様に言う評論家がいたのも事実ですが、それは LED ZEPPELIN というバンドがロック界においてあまりにも神がかりなバンドになってしまい、ある時期においてそのバンドにふさわしくないギタリストとしてのプレーがあったからで 下手というのは間違いと思います。

ジミ・ヘンドリックスは別格として 速く弾くだけのギタリストがうまいというならば、ペイジよりうまい人はいくらでもいるでしょう。しかし ロックの名曲は ギターリフ一発で決まると言う ペイジの言葉どうり、彼ほど多く 頭に焼きつくギターリフを作った人は他にはそういないでしょう。技術的に見ても 1st, 2ndアルバムで聴くことのできるプレーは かなりのレベルだし、1968-1975年あたりの bootleg を含めたライブでのプレイはたいしたものだと思われます。だが その後がいけないのです。薬物の影響が 顕著に出てきていると言われる 1977年以降さらに ZEP解散後の80年代のプレイのひどさは素人でも分かる程です(1985年のライブ・エイド、1988年のアトランティック・レコード創立40周年再結成コンサートなどは You Tubeで見ることが出来ますが、コードチェンジもまともに出来ないくらいひどい状態です)。こういう不幸な時代をもって下手と表現されているのではないかと思われます。

CREAM 時代は「CLAPTON IS GOD」とまで崇められた エリック・クラプトンとジミー・ペイジを比較するのもどうかと思いますが、確かにテクニック的にはクラプトンにはかないませんが、クラプトンには 意外なことに 印象に残るオリジナルのギターリフが少ないのです。すぐに思いつくのは レイラやクロスロードぐらいです(クロスロードは ロバート・ジョンソンがオリジナルだし、名リフとされるCREAM 時代の Sunshine of Your Love もジャック・ブルースが主に作った曲です)。ところが ジミー・ペイジのリフはどれも鼻歌で歌えそうなものばかりで、最たるものは「 Stairway to Heaven – 天国への階段 」でしょう。
こういうわけで ジミー・ペイジはプロデューサー、アレンジャーとしての才能を兼ね備えた類いまれなギタリストと言えるのではないかと思います。

21 世紀になって 洋楽が衰退して歴史に残るロックの名曲と言うものがなくなってしまったような気がします。その原因の1つとして 一度聴いただけで 頭に残るようなリフを持った曲がなくなった、あるいはリフ重視の曲つくりをしなくなったというのがあるのではないでしょうか。70年代のロック黄金期を知らない今の若者には是非一度 このblogで紹介する曲を聴いていただいて、後世まで残る名曲となるためには ギターリフ ( guitar riff ) の出来が いかに重要な部分を占めるかと言う事を知っていただきたいと思います。

※写真の1959年製ギブソン・レスポール・スタンダードはジミー・ペイジのトレードマークともされています。

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PLAYS PURE BLUES (bootleg / LED ZEPPELIN)

あと2枚ほど お薦めのbootlegを紹介したいと思います。

上の写真は PLAYS PURE BLUES というサウンドボード音源です。LED ZEPPELINの最初期のライブで 1969年8月31日の Texas International Pop Festivalに出演した時の録音です。同じ初期の BBC ライブよりもはるかに迫力のある演奏で音質も最高です。初期の頃のロバート・プラントのボーカルは十分な伸びと高音の迫力がすばらしいです。さらに ジミー・ペイジのギターも 後期のライブと比べると 昔はこんなにうまかったのかと感心させられるくらいの出来です。今から LED ZEPPELIN を聴く人には難解かもしれませんが、初期のブルース色に染まっていた頃のサウンドに魅力を感じます。


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FLYING CIRCUS (bootleg / LED ZEPPELIN)

上の写真は FLYING CIRCUSというサウンドボード音源です。1975年2月12日のNY, MSGでのライブです。この音源は2002年暮れに突如出現して多くのZEPファンの度肝を抜いたと言われています。なにせ、ほぼそのまま公式盤ライブと しても通用するくらいの、最高の音質とバランスを備えた音源だったからです。音質はTHE DESTROYERS を超えているかもしれません。Physical Graffitiからの曲が入っているのも貴重です。

LED ZEPPELIN bootleg の歴史的名盤-3

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LISTEN TO THIS, EDDIE (LED ZEPPELIN)

LED ZEPPELIN : THE CONCERT FILE という本がありますが、それによると1968年から1980年までの間、LED ZEPPELINは世界中のあらゆる地において、500回以上のコンサートを行った記録が残されています。この中で不完全でもbootlegで聴くことのできるライブは約300公演です。そして、まだ音源として陽の目を見てない公演は数多くあるとされています。バンドとしては既に存在してませんが、これから新しいライブ音源が発掘される可能性は残されています。

上の写真はオーディエンス録音ですが LED ZEPPELIN bootleg 史上、 最高傑作とされている「Listen To This, Eddie」です。1977年6月21日のLos Angels Inglewood Forum でのライブです。音質や演奏自体は1973年の公式ライブ盤 How The West Was Won にはかないませんが この日の演奏のテンションの高さは特別で 初期の頃に戻ったかのようです。気分を高揚させる葉っぱの煙でも吸い込んでいたのでしょうか。また、bootleg だからできる事で 開演前の音出しの部分からコンサートすべてが録音されており、その興奮した雰囲気が手に取るように分かります。1977年頃になるとロバート・プラントの声も高音が出なくなったり、ジミー・ペイジのギターも調子のよくない日が多いなど初期の迫力が見られなくなったと言われますが、そんな評判も吹き飛ばすかのような演奏がこの日です。とにかく この日は後期のLED ZEPPELIN でも特別な日で、中でもボンゾのドラムは特別で いつもよりかなり打数が多く、異常な興奮状態にあったのではないかと思われます。この日の演奏が公式ライブ用として録音されてなかったのが実に残念です。むしろ 録音されてなかったからこの様に遠慮なくすごい演奏ができたのかも知れません。

題名の「Listen To This, Eddie」のEddieは Eddie Van Halen のことですが、彼が「ジミー・ペイジなんて たいしたことないよ」と言ったとかで、それに対して この日の ジミー・ペイジの演奏があまりにもすばらしかったので「Eddie, これを聴いてみろ」という題名になったと言われています。とにかく この様な特別な日の演奏が bootleg という形でも歴史に残されていることはすばらしいことで LED ZEPPELIN のファンには是非一度聴いてもらいたいアルバムです。


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THE DESTROYERS (LED ZEPPELIN)

上の写真は サウンドボード音源の最高作とされる「The Destroyers」です。1977年4月27日の Cleveland Richfield Coliseum でのライブです。
この日が有名なのはbootleg としては極上の音質のせいであって たまたまサウンドボード音源が流出したため脚光をあびたのですが、演奏自体が「Listen To This, Eddie」みたいに評価されたわけではありません。しかし この音質は bootleg の常識を覆してしまいます。また 曲の一部が欠損している所がありますが、bootleg では仕方のないことで この音質の前には少々のことは許されてしまいます。

LED ZEPPELINのbootleg(海賊盤)について-2

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Topaz (bootleg/Eric Clapton) / 2006年

海賊盤CDといわれるものは 大きく分けて次の3つに分けられます。

(1) カウンターフィット(Counterfeit)盤: 正規盤の内容・装丁をそのままコピーして 正規盤に似せて製造した複製品
(2) パイレート(Pirate)盤: 正規に発売されたアルバムの内容をそのまま、あるいは主に曲単位で独自に編集する形で(ベスト盤など)コピーした物
(3) ブートレッグ(Bootleg): アーティストの未発表音源やコンサート会場で隠し録りされたかスタッフがサウンドチェックのために録音した音源を権利者側の未承諾のままにCDとして製作した物で 西新宿で購入できる海外アーティストのCDはこのブートレッグのことです。

日本では法的には(1)(2)は著作権法違反ということで取り締まられますが、(3)のブートレッグに関しては大手販売店が取り締まられた例はほとんどありません。しかし、諸外国では海賊盤に対して厳しい国も多く、知的財産権保護に積極的なアメリカでは海賊盤を店頭に置くだけでも処罰の対象となります。なお 現在の所、購入・所持することまで違法とする国はありません。このため 海外のミュージシャンでブートレッグを手に入れるために来日のたびに西新宿を訪れるマニアがおり、中でも LED ZEPPELINの ジミー・ペイジ、King Crimsonの ロバート・フィリップは有名です。また 元MLBのランディー・ジョンソンもブートレッグコレクターです。

ブートレッグの録音には オーディエンス録音とサウンドボード録音があります。オーディエンス録音とはコンサート会場で客席からカセットテープレコーダーや最近では DATなどを使ってコンサートをこっそり録音したもので、録音場所により音質は様々です。サウンドボード録音とは ミキサーなどを通した配線からの録音でライブにおけるスタッフのサウンドチェック用の音源が密かに流出したものです。つまり そのアーティストの関係者内部の人間が意図的に流出させた音源ということになります。サウンドボード録音はプロが録音したものでステレオ音源のことが多く、音割れや歪みが少なくて音がよいとされていますが、オーディエンス録音でも録音機器の進歩により、臨場感にすぐれたすばらしい録音の物もあります。

上の写真は 2006年のEric Clapton の日本武道館公演のbootleg CD。

下の写真は1971年のLED ZEPPELIN 初来日の際の日本武道館公演のbootleg CD

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A HARD ROCK NIGHT (bootleg/LED ZEPPELIN) / 1971年

LED ZEPPELINのbootleg(海賊盤)について-1

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写真は2003年に西新宿著作権無法地帯(都民銀行の近く)のbootleg shopを訪れた ジミーペイジ先生です。来日されると必ず西新宿に立ち寄られます。LED ZEPPELINのbootleg を集めるのが趣味とのことですが、訪れた店のZEP関連の物は 全部ただで ごっそり もらって帰られるそうです。このため 来日の情報が入ると店じまいする所もあるとか。その代わり 店にはこのような写真をお礼に残して帰られます。自分のbootlegを持って記念撮影に応じてくれるアーティストなんて他にはいないでしょう。

お店の方には無断で写真を使わせてもらってすみません。私は東京に行くたびに西新宿に寄ってbootを買っていますのでお許しください。いつかジミー先生に遭遇できるといいのですが。
元MLBのランディージョンソンも常連です。

HOW THE WEST WAS WON | LED ZEPPELIN [DVD]

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HOW THE WEST WAS WON ( LED ZEPPELIN ) / 2003年5月27日発売

LED ZEPPELIN のライブアルバムとしては 1976年に発売された1973年の北米ツアーのMSGにおけるライブを収録したThe Song Remains The Sameというアルバムがありますが、これは本来、同名の映画のサウンドトラックアルバムとして製作されたものでした。ところが この映画は その製作過程において 撮影自体がうまく行っておらず、使えるフィルムがわずかしかないことが判明したため、後にロンドンのスタジオでMSGのステージを再現して演奏を一部 撮り直しせざるを得なくなり、その結果、編集だらけのアルバムになって、真のライブアルバムとは言えない物になってしまいました。ジミーペイジでさえもこのアルバムを快く思ってないという話があります。しかし、その後は長いことbootlegでも手に入れない限り、このアルバムがZEPのライブパフォーマンスを伝える唯一の公式アルバムでした。

1997年にBBC SessionsというBBCでのライブが発売されました。しかし これはデビュー間もない1969年頃のZEPの音を高音質で聴けるということに意味がありますが あくまでもスタジオ・セッションということで 彼らのライブとしては かなりおとなしい部類に入ると思われます。
そういう理由で 2003年に発売された「 How The West Was Won/伝説のライブ」は 真の意味でのZEPの初のライブと言えるアルバムです。タイトルのHow The West Was Wonは「西部開拓史」の引用です。このアルバムは1972年6月25日のInglewood California Great Western Forumと2日後のLong Beach California Long Beach Arena のコンサートの中で 出来のよい曲を集めて1日のコンサートの様にしたアルバムです。このアルバムはbootlegとして出回っている同日のアルバムと比べても編集の跡がほとんどないとされており、初のライブアルバムといえるものです。

内容はどれもおなじみの曲ばかりですが、今まで音の悪い bootlegでしか聴けなかったライブ演奏がかなりの高音質で聴くことが出来ます。ジミーペイジは雑誌のインタビューで「バンドが最高の状態にあった時のライブだ」と絶賛しています。彼の言う通り、ギターサウンドはこのアルバムをもってジミーペイジ全盛期のギブソンレスポールとマーシャルアンプからなる ZEPサウンドとみなしてよいのではないでしょうか。また、ロバートプラントの声の状態が悪化する直前のツアーであるともされ、かなり貴重なライブでもあります。

曲では23分にもおよぶ Whole Lotta Loveは圧巻で中間部のロックンロールメドレーでは最高のバンドのノリを聴く事が出来ます。しかしジミーペイジのリフもロバートプラントのボーカルも格好いいのですが、やはり すごいのはボンゾのドラムで 彼の様なパワーのあるドラマーは今のロック界にはいません。

このようなライブアルバムがどうして解散から23年も発売されなかったのかが不思議です。ジミーペイジは他のメンバー(プラント)の同意が得られなかったと言っていますが、詳細は不明です。
LED ZEPPELIN を初めて聴く人はこのアルバムから聴くのもよいでしょう。彼らの音楽は解散から30年以上経った今でも最高であり、そして我々が1970年台前半に夢中になった音楽がこれだということを是非知ってもらいたいと思います。

このアルバムは全曲で約150分と彼らのコンサートとしては短めの演奏時間にまとめられていますが(当時のZEPのコンサートは前座なしの3時間ぐらいはあたりまえで 大阪講演では4時間近く演奏した)、内容的にはまさに「伝説のライブ」と言ってもよいものでしょう。


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LED ZEPPELIN [DVD] / 2003年6月11日発売(英)

このDVDでは初期のRoyal Albert Hall, Earl’s Court(1975), Knebworth Festival(1979)の映像が中心となっており、未発表の音源や映像を一部はbootlegからも集めて編集したものです。よく言われることですが、これはロック音楽史上、奇跡の瞬間を映像として記録したビデオです。中でもEarl’s CourtでのStairway to heaven-天国への階段 の中間のアドリブギターソロはジミーペイジの調子もよかったらしくZEPのライブ史上では 最高の出来ではないかと思われます。また、このDVDのおかげで初めて見ることのできたKnebworthでのAchilles Last Standは ギター1本でここまで演奏できるのかと改めてジミーペイジの能力に驚かされました。世界最強のロックバンドLED ZEPPELIN はカメラ嫌いで有名で良質な映像はあまり残っていません。これまで公式に発表された映像は映画「The Song Remains The Sameー狂熱のライブ」のみで これは撮影時のトラブルのため 後から編集を加えて つぎはぎだらけとなってしまい純粋なライブ映像と呼べるものではありませんでした。

約230分通して見てみて、LED ZEPPELINというバンドが現在に至るまで世界最強のロックバンドであり続けたということを再認識させられました。
いろいろ説明するより ZEPを知らない人、まだ見たことのない人は とにかくこのDVDを一度見ていただきたいと思います。映像作品で この質で しかも30-40年も昔の演奏であるなんてことは 奇跡と言ってもよいのではないでしょうか。

PRESENCE (LED ZEPPELIN)

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PRESENCE (LED ZEPPELIN) / 1976年2月24日発売(英)

1976年と言えば パンクロックが流行し始めた頃で 古いスタイルのままのロックでは もう受け入れられなくなりかけて来た時代でした。LED ZEPPELIN も 前2作 House of The Holy, Physical Graffiti で 時代の流れと共に 自らも変わって行こうとしていたかの様に見えました。ところがこのアルバム PRESENCE では意外にも初期のスタイルに戻り、迷いが吹っ切れてしまったようです。

具体的には ジョン・ポール・ジョーンズによるシンセサイザーなどのキーボードでのオーケストレーションの類が全くないこと、アコースティックギターによって構成される曲が全くなくなったことです。なぜ、急にこのような方向転換が行われたかは わかりませんが、初期のZEP のアルバムにみられるブルースを主体とした緊張感のある攻撃的なロックに戻ったといってよいでしょう。アルバムの出来としては Ⅱと同等に評価したいと思います。

1曲目の Achilles Last Stand はZEP のスタジオ録音としては 10分を超える最も長大な曲です。この曲は ZEP 史上、Stairway to Heaven と同等の評価を受けている名曲です。ZEP がデビューした頃、ZEPの リハーサルを遠くで聴いていた他のグループのメンバーが 「あのグループにはドラマーが2人いるのか」 と言ったという話が残っています。この曲でのボンゾのドラムは まさに この話どうりの 圧倒的迫力で 中心的役割を果たしています。一方、この時期の ジミーペイジは ヘロイン中毒が進み、コンサートでは あまり難しい曲を演奏しなくなったばかりか、演奏上のミスも多いことは、bootleg でも指摘されていますが、この曲では 完全復活とも思わせるテンションの高さです。Stairway to Heaven の様に静かに始まるのではなく、ボンゾのドラムの一撃を合図に ほとんど緩徐な部分なしにパワフルな演奏が最後まで続きます。よく注意して聴いてみると分かりますが、この曲のギターパートは何重にもダビングが繰り返してあり この曲を雄大な感じにするのに貢献しています。調べた所では 1ダースに余るダビングを一晩でやり遂げたそうです。2003年に発売されたDVDには 1979年のKnebworth Festival での Achilles Last Stand の演奏が収録されていますが、このオーバーダビングされたギターの曲を ジミーペイジは ギブソン・レスポール1本ですばらしく演奏しており、彼のアレンジャーとしての才能は 並ではないと思われました。

Achilles Last Stand のインパクトがあまりにも強すぎて、後の曲の印象が薄くなってしまいそうですが、2曲目の For Your Life は2007年の再結成コンサートで 初めてライブで演奏された曲で この曲もドラムの重低音が心地よく、ブルースの香りのする曲です。残りの曲もペイジのギターと ボーカル、ベース、ドラムの絡み合うシンプルながらも聴かせてくれる曲ばかりです。この頃になると ペイジのギブソン・レスポールの音は初期の頃に比べて、distortion (ひずみ) のかかり具合が やや少なくなって来た感じがします。

最後の曲の Tea For One は 私のお気に入りで この時期にジミーペイジがこのようなブルースギターを聴かせてくれるとは思いませんでした。彼は 伝統的なブルースを自分なりにどう解釈できるか挑戦してみたと言っています。

LED ZEPPELIN Ⅳ(LED ZEPPELIN)

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LED ZEPPELIN Ⅳ( LED ZEPPELIN ) / 1971年11月8日発売(英)

LED ZEPPELIN の粋を集めた最高傑作と評価されていますが、「Stairway to Heaven- 天国への階段」 が収録された 世の中で一番有名なZEP のアルバムと言った方が最も的確でしょう。

1 曲目はハイトーンのボーカルと独特のギターリフから始まる Black Dog ですが、複雑なリズムでボーカルとギターが絡み合う まさにハードロックの典型と言った曲でアルバムの1曲目にふさわしい曲です。この曲の始まりのリフは  ジョン・ポール・ジョーンズのアイデアとされています。このあたりから ZEP の作曲における彼の役割がだんだん大きくなって行き、後のアルバム Houses of The Holy, Physical Graffitiなどでは重要な役割を果たしていた様です。
2曲目の Rock and Roll は これこそ ZEP の曲の中でも一般の人に最も分かりやすい形の曲で モンスターロックバンドたるZEP の真骨頂です。彼らもこの曲を気に入っていたらしく、多くのコンサートで演奏しています。

そして 「Stairway to Heaven- 天国への階段」 ですが、LED ZEPPELIN は知らなくてもこの曲を聴いたことのある人は多いでしょう(最近、某TVドラマの主題歌になっていました)。20世紀を代表するrock の名曲の人気投票でも1位または常に上位にランクされています。ジミーペイジは早くから「静かに始まって徐々に盛り上がってゆく長い曲」という曲の構想を 持っていたらしく、具体的な作曲は1971年初め、彼らが4枚目のアルバムを作成のため合宿したハンプシャーの古邸宅で進められたとされています。歌詞が 公開されたのはこの曲が初めてで ロバートプラントの作と言われています。
ZEPの魅力がすべて凝縮されたと言ってもよい曲で、前半のアコースティックな部分から後半のギターソロに移り、緊張感が高まり、やがて雄大なクライマックスに至るという劇的な展開はすばらしく、この曲を何度聴いても 飽きが来ない理由でしょう。

ロック界以外の音楽業界からも評価が高く、クラシック界の巨匠、ヘルベルト・フォン・カラヤンが 「私が オーケストラで演奏するとしても これ以上のアレンジを必要としない名曲」と絶賛したという有名な話があります。
ところで後半に移る部分の有名なギターソロは ギブソン・レスポールでなく フェンダー・テレキャスターを使ったらしいとされています。

アルバム後半の4曲は私はどうも好みではなく、アルバムトータルとしてみた場合、LED ZEPPELIN II の方を選んでしまいます。
こ の後、1973年にHouses of The Holy, 1975年にPhysical Graffiti を出すのですが、ブルースナンバーが少なくなり、特に 前者には1曲も入っていません。時代の流れと共にバンドも意図的に変わって行こうとしていたのかも 知れませんが、私の好みではありません。Houses of The Holy が出た当時、Dancing Daysの変則的な(変な)リズムには耐え切れずとても聴く気にはなれませんでした。当時、MUSIC LIFE という音楽雑誌があったのですが、新譜紹介の所に 誰だったか忘れましたが、Houses of The Holy を「なんだ これは」と一言書いていたのが 強く印象に残っています。
Physical Graffiti も続きの様なアルバムで私は好きになれませんでした。しかし、この2つのアルバムを高く評価している人も多く、これらを聴かないなら本当のZEPを理解し ていないと非難されるかも知れませんが、私が LED ZEPPELIN に期待していたものはブルースを主体としたハードロックであったのです。

LED ZEPPELIN III (LED ZEPPELIN)

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LED ZEPPELIN III ( LED ZEPPELIN ) / 1970年10月5日発売(英)

LED ZEPPELINは 一般に単なるハードロックバンドの一種であると誤解されやすいのですが、アコースティックギター中心のトラッド・フォークナンバーに も力を入れ、さらに中東風民族音楽的な要素も積極的に取り入れ、その音楽的独自性を高めて行きました。そのはじまりがこのアルバムと言ってよいでしょう。 B面は田舎の牧歌的な雰囲気を感じさせるアコースティック・ナンバーが収録されています。私はZEPのこういった路線変更が好きになれず、LPの頃はB面 は一度聴いただけで その後は全く聴くことがありませんでした。CDが発売されて全曲通して聴けるようになってからもアコースティック・ナンバーは好きに なれず 聴いていませんでした。やはり LED ZEPPELIN I, IIの轟音ブルースロックを継続して欲しかったと思いました。

さて 1曲目のImmigrant Song-移民の歌 ですが この曲は すごい曲です。中世のバイキング伝説を歌ったものですが、始まりの独特のリフがやたらと闘争心をかき立て血圧が急上昇してしまいそうです。

3 曲目の Since I’ve Been Loving You は マイナー調ブルースですが、ZEPの名曲の1つに挙げてよい曲と思います。ライブではかなりの回数演奏された曲の1つですが、公式ライブ版となった The Song Remains The Same(1973年N.YのM.S.Gでのライブ)での 演奏が私は一番気に入っています。この曲はbootleg(海賊盤)にも多く収録されています が、出来不出来の差が大きく、その日のジミーペイジの調子がすぐ分かってしまいます。1975年以降のライブでは 出だしのチューニングがあってないもの もあります。

このアルバムで私が気に入っている曲はこの2曲のみです。
ともかく このサードアルバムから彼らの音楽に対する考え方が変わって来た様で、単なるハードロックバンドというレッテルを貼られないように幅広い音楽を模索している様な気がします。
そして このような流れの中から あの有名なアルバムである LED ZEPPELIN Ⅳが生まれたのです。

LED ZEPPELIN II (LED ZEPPELIN)

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LED ZEPPELIN Il ( LED ZEPPELIN ) / 1969年11月8日発売(英)

1stアルバムが発売され、まだ売れている同じ年に発売されたアルバムです。1stアルバムでの勢いは全く失われず同じコンセプトで作られています。 Stairway to HeavenやAchilles Last Standといった名曲の入った他のアルバムもありますが、アルバムトータルとして見た場合、個人的にはこのアルバムがNo.1であると思います。

何 といってもLED ZEPPELINの看板曲であるWhole Lotta Loveが1曲目です。このギターリフはZEPの曲の中でも最高で これにさらに強力になったベースとボーカルがかぶさり、さらにボンゾの爆裂ドラムが 入ってくる。一度聴いただけで興奮状態です。途中の ギターソロなどは本当にカッコよく、これを聴くとジミーペイジは 作曲、アレンジで すばらしい才能のある人で、ギターテクニックの すばらしい クラプトンもベックも音楽プロデュースの点ではペイジに及ばないと思われます。

この 曲に続くLemon Song, Heart Breakerのリフも一度聴いたら忘れられません。とにかくこのアルバムは全曲すばらしく、無駄な曲が一曲もありません。ジミーペイジ自身 シカゴブ ルースの父と言われるMuddy Watersに多大な影響を受けたというだけあって このアルバムは全曲ブルース系の曲で占められており、これが私がこのアルバムを一番気に入っている理由でもあります。