LIVE AT THE FILLMORE EAST ( TEN YEARS AFTER )

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LIVE AT THE FILLMORE EAST ( TEN YEARS AFTER ) / 2001年6月発売

TEN YEARS AFTER は 1974年の解散までにライブ・アルバムを含めて 8枚のアルバムを出しています。最も出来の良いスタジオ録音アルバムは先の Ssssh. と思いますが、他のアルバムが悪いわけではありません。しかし Blues への強い傾倒のためか、一曲一曲はすばらしいのですが、アルバムとして聴くと曲調がすべて似ていて 1つのアルバムで印象に残る曲が 1 ~2 曲しかないのです。

60 年代後半から70 年代前半にかけての ロックバンドは何と言ってもライブ演奏がすべてで、 神がかりなギターテクニックとオリジナルのギター・リフを持ったギタリストがバンドの中心となり、 聴衆はスタジオ録音では聴けない improvisation (即興演奏)の世界に酔いしれたものでした。Woodstock Festival での演奏や このアルバムを聴くと やはり TEN YEARS AFTER はライブバンドだということが確信されます。

このアルバムは 1969年8月の Woodstock Festival から 6ヵ月後の 1970年2月のFILLMORE EAST で行われた彼らのライブを素晴らしい音質で収録したアルバムですが、31年も経った 2001年に発売されました。伝説の熱演から時間があまり経ってないこともあり、変わらない演奏を聴くことができます。このアルバムは TEN YEARS AFTER の初期の名曲がほぼ収録されていますが、彼らの中期以降の楽曲がやや単調で、バンドが迷走状態となり 初期の勢いを失ったことを考えると 彼らが最高のコンディションにあった時の演奏で彼らのベスト盤と考えてよいでしょう。Love Like A Man, Good Morning Little Schoolgirl, I’m Going Home, I Woke Up This Morning など TEN YEARS AFTER のファンなら聴きたい曲はすべて収録されていると思います。また CREAM で有名な Blues の名曲 Spoonful も収録されていますが アレンジを比べてみるとCREAM よりもかなりBlues 色が強く感じられます。

このアルバムではAlvin Lee のボーカルは いつもながら、いまひとつですが、ギターはさすがに早弾きの先駆者と言われるだけあって素晴らしく、全篇を通して ES-335 を最高のパワーで思い切り弾きまくっています。新しい発見は バックのオルガン、ベース、ドラムが結構うまくまとまっており、ギターを盛り上げていることです。特にベースの Leo Lyons が素晴らしい仕事をしています。Woodstock でひたすら狂ったように頭を振り続けてベースを弾いていた男です。最近知ったのですが、Leo Lyons という人は 孤高の大名人といわれた Michael Schenker がいた UFO の有名なアルバムである「PHENOMENON-現象」のproducer だったのです。

LIVE AT THE FILLMORE EAST は TEN YEARS AFTER の絶頂期のライブです。 FILLMORE EAST と言えばいろいろなアーティストがライブを行い 名盤を残していますが このアルバムも間違いなく その1つです。