HOW THE WEST WAS WON | LED ZEPPELIN [DVD]

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HOW THE WEST WAS WON ( LED ZEPPELIN ) / 2003年5月27日発売

LED ZEPPELIN のライブアルバムとしては 1976年に発売された1973年の北米ツアーのMSGにおけるライブを収録したThe Song Remains The Sameというアルバムがありますが、これは本来、同名の映画のサウンドトラックアルバムとして製作されたものでした。ところが この映画は その製作過程において 撮影自体がうまく行っておらず、使えるフィルムがわずかしかないことが判明したため、後にロンドンのスタジオでMSGのステージを再現して演奏を一部 撮り直しせざるを得なくなり、その結果、編集だらけのアルバムになって、真のライブアルバムとは言えない物になってしまいました。ジミーペイジでさえもこのアルバムを快く思ってないという話があります。しかし、その後は長いことbootlegでも手に入れない限り、このアルバムがZEPのライブパフォーマンスを伝える唯一の公式アルバムでした。

1997年にBBC SessionsというBBCでのライブが発売されました。しかし これはデビュー間もない1969年頃のZEPの音を高音質で聴けるということに意味がありますが あくまでもスタジオ・セッションということで 彼らのライブとしては かなりおとなしい部類に入ると思われます。
そういう理由で 2003年に発売された「 How The West Was Won/伝説のライブ」は 真の意味でのZEPの初のライブと言えるアルバムです。タイトルのHow The West Was Wonは「西部開拓史」の引用です。このアルバムは1972年6月25日のInglewood California Great Western Forumと2日後のLong Beach California Long Beach Arena のコンサートの中で 出来のよい曲を集めて1日のコンサートの様にしたアルバムです。このアルバムはbootlegとして出回っている同日のアルバムと比べても編集の跡がほとんどないとされており、初のライブアルバムといえるものです。

内容はどれもおなじみの曲ばかりですが、今まで音の悪い bootlegでしか聴けなかったライブ演奏がかなりの高音質で聴くことが出来ます。ジミーペイジは雑誌のインタビューで「バンドが最高の状態にあった時のライブだ」と絶賛しています。彼の言う通り、ギターサウンドはこのアルバムをもってジミーペイジ全盛期のギブソンレスポールとマーシャルアンプからなる ZEPサウンドとみなしてよいのではないでしょうか。また、ロバートプラントの声の状態が悪化する直前のツアーであるともされ、かなり貴重なライブでもあります。

曲では23分にもおよぶ Whole Lotta Loveは圧巻で中間部のロックンロールメドレーでは最高のバンドのノリを聴く事が出来ます。しかしジミーペイジのリフもロバートプラントのボーカルも格好いいのですが、やはり すごいのはボンゾのドラムで 彼の様なパワーのあるドラマーは今のロック界にはいません。

このようなライブアルバムがどうして解散から23年も発売されなかったのかが不思議です。ジミーペイジは他のメンバー(プラント)の同意が得られなかったと言っていますが、詳細は不明です。
LED ZEPPELIN を初めて聴く人はこのアルバムから聴くのもよいでしょう。彼らの音楽は解散から30年以上経った今でも最高であり、そして我々が1970年台前半に夢中になった音楽がこれだということを是非知ってもらいたいと思います。

このアルバムは全曲で約150分と彼らのコンサートとしては短めの演奏時間にまとめられていますが(当時のZEPのコンサートは前座なしの3時間ぐらいはあたりまえで 大阪講演では4時間近く演奏した)、内容的にはまさに「伝説のライブ」と言ってもよいものでしょう。


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LED ZEPPELIN [DVD] / 2003年6月11日発売(英)

このDVDでは初期のRoyal Albert Hall, Earl’s Court(1975), Knebworth Festival(1979)の映像が中心となっており、未発表の音源や映像を一部はbootlegからも集めて編集したものです。よく言われることですが、これはロック音楽史上、奇跡の瞬間を映像として記録したビデオです。中でもEarl’s CourtでのStairway to heaven-天国への階段 の中間のアドリブギターソロはジミーペイジの調子もよかったらしくZEPのライブ史上では 最高の出来ではないかと思われます。また、このDVDのおかげで初めて見ることのできたKnebworthでのAchilles Last Standは ギター1本でここまで演奏できるのかと改めてジミーペイジの能力に驚かされました。世界最強のロックバンドLED ZEPPELIN はカメラ嫌いで有名で良質な映像はあまり残っていません。これまで公式に発表された映像は映画「The Song Remains The Sameー狂熱のライブ」のみで これは撮影時のトラブルのため 後から編集を加えて つぎはぎだらけとなってしまい純粋なライブ映像と呼べるものではありませんでした。

約230分通して見てみて、LED ZEPPELINというバンドが現在に至るまで世界最強のロックバンドであり続けたということを再認識させられました。
いろいろ説明するより ZEPを知らない人、まだ見たことのない人は とにかくこのDVDを一度見ていただきたいと思います。映像作品で この質で しかも30-40年も昔の演奏であるなんてことは 奇跡と言ってもよいのではないでしょうか。