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電子化について
当院は電子カルテシステムを導入しています
当院では、電子カルテシステムを導入いたしております。画像ファイリングシステムも装備し、診察室等に設置されたパソコンの画面上でレントゲンなどの画像を見ることができます。
電子カルテシステムのメリットとしては、
①外来、病棟などの場所を問わずに患者様のカルテや画像を見ることができ、スタッフ間で情報を共有することができる。
②分かりやすく見やすい文字で入力されているので、患者様だけでなくご家族の方々も一緒に画面を見ながらご説明ができる。
③診察、処置、会計等の待ち時間を短縮することができる。
などが挙げられます。
プライバシーポリシー
患者様の個人情報保護について
当院は、患者様の権利について個人情報保護の精神にのっとり、個人情報保護に関する方針を以下のとおり定め、職員及び関係者に周知徹底を図り、これまで以上に個人情報保護に努めます。
個人情報の収集・利用・提供 |
個人情報を保護・管理する体制を確立し、適切な個人情報収集、利用および提供に関する内部規則を定め、これらを遵守します。
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個人情報の安全対策 |
個人情報への不正アクセス、個人情報の紛失、破壊、改ざんおよび遺漏などに関する万全の予防措置を講ずることにより、個人情報の安全性・正確性の確保を図り、万一の問題発生時には速やかな是正対策を実施します。
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個人情報に関する法令・規範の遵守 |
個人情報に関する法令およびその他の規範を遵守します。
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教育および継続的改善 |
個人情報保護体制を適切に維持するため、職員の教育・研修を徹底し、内部規則を継続的に見直し、改善します。
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診療情報の開示 |
診療情報については適切なルールのもとに提供・開示することを原則とします。
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患者さんの個人情報の利用目的について
- 院内での利用
- 1. 患者さん等に提供する医療サービス及びその向上
- 2. 医療保険事務
- 3. 入退院等の病棟管理
- 4. 会計・経理
- 5. 医療事故等の報告
- 6. 院内で行われる医療実習への協力
- 7. 医療の質の向上を目的とした症例研究
- 8. 受付・窓口での患者名呼び出し、病棟・病室の患者名掲示
- 院外への情報提供としての利用
- 1. 他の病院、診療所、薬局、訪問看護ステーション、介護サービス事業者等との連携
- 2. 他の医療機関等からの照会への回答
- 3. 患者さんの診療等のため、外部の医師等の意見・助言を求める場合
- 4. 検体検査業務等の業務委託
- 5. ご家族等への病状説明
- 6. 健康保険・医療費等の給付・支払い等に関する保険者、自治体等への照会
- 7. 保険事務の委託
- 8. 審査支払機関等への診療報酬明細書(レセプト)等の提出、照会への回答
- 9. 事業者等から委託を受けた健康診断に係る、事業者等へのその結果の通知
- 10. 医師賠償責任保険等に係る医療に関する専門の団体や保険会社等への相談又は届出等
- その他の利用
- 1. 外部監査機関への情報提供
- 2. 医療・介護サービスや業務の維持・改善のための基礎資料(*)
- 3. 医学研究・学術研究(学会発表等)のための資料(*)
*については、個人を識別あるいは特定できない状態にした上で利用いたします。
当院の巻き爪治療について
当院の巻き爪治療について(自由診療)
当院では、マチワイヤTMを使った巻き爪治療を行っております。
この治療は自由診療ですので、他の保険診療と混合することはできません。
費用につきましてはお電話または受付窓口でご遠慮なくお尋ねください。
マチワイヤTMは登録商標です。
当院のロゴマークのお話
当院のロゴマークのお話
曲がった木をまっすぐな添え木にロープでくくりつけて矯正する図案は、古い整形外科学術書の扉絵として描かれたもので、今では世界各国の整形外科学会のシンボルマークとなっています。
当院のユニフォームについて
当院のユニフォームについて
Cherokee当医院にご来院になった時、医師や看護師がちょっと変わった制服を着用しているのに気づかれるでしょう。
これは、米国のER等で着用されているチェロキー(Cherokee)というユニフォームです。
従来の白衣が持つ独特の威圧感、冷たさを緩和して恐怖感を和らげ、患者様に明るい雰囲気の中でリラックスして診察や治療を受けていただくために採用いたしました。
また、チェロキーは機能性が高いので動きやすく、色やデザインのバリエーションも豊富です。当医院では各人が業務や好みに合わせ、違った色、デザインのチェロキーを着用しています。ご来院いただいた患者様からもリラックスして診察、治療が受けられると評判です。
当院での薬の治験について
当院での薬の治験について
治験は新しい薬や新しい治療方法についての効果や安全性を確認して国の承認を得ることを目的に実施される臨床試験です。治験に参加することは、参加した患者さんへの治療のみならず、新薬や新治療方法を誕生させることによって、将来、より多くの患者さんが新しい治療を受けられることにつながると期待されます。
当院では、主に 関節リウマチ関連の薬の治験に取り組んでいます。
当院で治験を実施する際には、外部の治験審査委員会(IRB)において「治験実施計画書」が治験に参加される患者さんの人権と福祉を守って「くすりの候補」のもつ効果を科学的に調べられる計画になっているか、治験を行う医師は適切か、参加される患者さんに治験の内容を正しく説明するようになっているかなどの審査を受けています。治験審査委員会には、専門家以外に医療を専門としない者と、病院と利害関係がない者が参加しています。
臨床治験に興味のある方は 診察の時に おたずねください。
「整形外科専門医」とは
「整形外科専門医」とは
「整形外科専門医」とは、大学医学部で6年間教育を受け卒業後、医師国家試験に合格し、さらに医師として6年間、主に整形外科を中心に研修を納め、専門医試験を受験し合格した医師です。
整形外科専門医試験を受ける資格は、日本整形外科学会の作成した研修ガイドラインに沿った研修、学会発表、論文発表などをクリアーして初めて得られます。
試験では整形外科全般の高度な知識が要求され、合格後は5年ごとの資格更新があります。資格を継続するための要件も厳しく、学会や研修会に一定時間以上の出席が義務付けられています。
患者様に安心して受診していただけるような内容の資格設定になっています。
整形外科専門医は、
から検索できます。
飲むヒアルロン酸サプリメントの効果について
飲むヒアルロン酸サプリメントの効果について
最近、患者さんから 「関節の痛みに対して、飲むヒアルロン酸サプリメントの効果はあるのだろうか。」という質問を よく受けます。
これに対する答えを 日本整形外科学会のホームページから 引用(※)させていただきました。
「ヒアルロン酸は、関節内投与(注射)に関しては、膝関節と肩関節のみ保険(診療報酬)で公的に認められています。これは科学的データに基づき有効性が認められているからです。
お尋ねのヒアルロン酸の経口摂取の有効性については、現在のところ相反したデータが出されています。ただ有効と結論づけたデータも自覚的に痛みが良くなったというものであって、例えばX線(レントゲン)検査などで改善したというような科学的データではありません。
単純に考えれば、ヒアルロン酸のような巨大分子は腸管で吸収される時分解されてしまう筈ですから、直接関節に行って良くなるとは考えにくいと思います。すると次には分解されたとしても軟骨の材料を提供するわけだから良いはずだという反論が考えられます。
しかし、現在の飽食の日本で若者と年配者で食事の内容が変化して、年配者ではヒアルロン酸の材料が不足するということも考えにくいでしょう。関節症の問題はむしろ受け手の代謝過程に問題があるというほうが考えやすいと思います。
さらに自然ではありえない程の大量投与をしたら効果が出ないかといえば、それは分りません。結果は存じませんが、以前アメリカでもビタミンCの大量療法が行なわれたことがあると聞いたことがあります。
一般にサプリメントとして販売されているものは、科学的データとして有効性が認められていないために保険では認められていません。しかし、全く効かないというデータもないのです。あるいは個人差があるということも可能性としてはありうると思います。
従って日整会では、『これは無効であるから飲むな』と言うことを公式に述べることはできないのです。既にこれらを飲んでいるかたの場合は、ご本人が判断し、有効でないものは続けないようにしていただきたいと思います。
現在市販されているのものでも、科学的に有効性が明らかになれば将来厚労省が薬として認めることになると思います。」
※引用元のページ > 日本整形外科学会 [サプリメントの効果について]![]()
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関節リウマチ患者さんの肺炎球菌ワクチン接種について(2011.12.13)
関節リウマチ患者さんの肺炎球菌ワクチン接種について
生物学的製剤の投与を受けている関節リウマチの患者さんは 重症の細菌性肺炎にかかることがあるので 是非、接種を受けておくべきです
(1)肺炎球菌ワクチンとは
日本人の死因の4番目が(細菌性)肺炎です。高齢者を中心に肺炎で亡くなる人は年間8万人に達します。
中でも、高齢者の重症市中肺炎(一般家庭で暮らす人の肺炎を市中肺炎という)の約 50%、院内肺炎(入院中の患者さんがかかる肺炎のこと)の約 10%が肺炎球菌によるとされています。
「肺炎球菌ワクチン」は、高齢者の肺炎の原因となる病原体の中で 最も頻度の高い「肺炎球菌」という細菌を狙った予防ワクチンです。もちろん、肺炎球菌以外の微生物による肺炎の予防効果はありません。したがって「肺炎球菌ワクチン」はすべての肺炎に有効ということではありません。しかし このワクチンには 肺炎予防効果と共に肺炎になっても軽症ですむ効果や抗生物質が効きやすいなどの効果が見られます。
つまり、近年、ペニシリンなどの抗生物質が効きにくい肺炎球菌が増加し、30~50 %にもおよぶといわれていますが、肺炎球菌ワクチンはこの様な耐性菌にも効果が見られるのです。さらに インフルエンザにかかった高齢者の 1/4 が細菌性肺炎になるとも言われていることから、インフルエンザワクチンとの併用が望ましいとされています。
現在 日本では ニューモバックス®という製品が販売されていますが、残念ながら まだ健康保険の適応にはなっていません。最近、日本感染症学会で老人施設の高齢者 1000 人を対象とした 3 年間の研究結果が発表されました。それによるとワクチン接種者は未接種者に比べて(細菌性)肺炎の発症率が45 %少なく、肺炎球菌性肺炎が 63 %少ないことがわかりました。さらに驚くべきことは 未接種者で肺炎球菌性肺炎を発症した 37 人のうち 13 人( 35.1 % )が死亡したのに対し、ワクチン接種者では死亡者がいなかったということです。
「肺炎球菌ワクチン」の効果は 5 年とされています。日本では 再接種が許可されていませんでしたが、2009 年から 65 歳以上の高齢者、免液不全のある人、免液抑制剤の投与を受けている人などに対して 初回接種から 5 年以上経った場合に認められました。
(2)関節リウマチ患者さんの細菌性肺炎予防対策としての「肺炎球菌ワクチン」接種
関節リウマチの患者さんは 治療薬として ステロイドホルモン、メトトレキサート( MTX )、さらには生物学的製剤など 感染症に対する免液応答を抑える薬剤を投与されている場合が多くあり、このため呼吸器感染症をこじらせて 肺炎を起こし 寿命を縮めてしまうことがあります。特に 生物学的製剤は 最近、多く使われる傾向にありますが 強力な免液抑制作用を持つため 重症の細菌性肺炎を完全に避けることは難しく、慎重な投与が必要です。
免液抑制作用を持つ治療薬の投与を受けている関節リウマチ患者さんの細菌性肺炎予防対策としては
(1) カゼの予防に努める(マスク、手洗い、冬場は人ごみの中に出かけない)
(2) カゼをひいた場合は メトトレキサートや生物学的製剤の使用を一時中止あるいは延期する
(3) 高熱や濃厚な色の痰が続く場合は すぐ主治医の診察を受ける
(4) 禁煙(喫煙は肺炎の危険を 4 倍増加させるという報告あり)
(5) ワクチンの接種(インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン)を受ける
などがあり、これらを実行することで感染症の危険を少しでも減らすことが重要です。
(2011.12.13)
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これから出てくると思われる生物学的製剤以外の 新しい抗リウマチ剤について(2011.09.12)
これから出てくると思われる生物学的製剤以外の 新しい抗リウマチ剤について
生物学的製剤は RA治療に革命的変化をもたらしたが、高価格が一番の問題。 これから出てくると思われる JAK 阻害剤に期待
関節リウマチ(RA) の治療は、かつては日常生活における痛みのコントロールが中心でしたが、近年 目標達成(臨床的寛解-RAによる痛み・腫れがなく炎症所見がない状態)に向けた治療法( Treat to Target, T2T ) による治療戦略が必要とされ、T2T で RA の長期予後が改善することが明らかになって来ました( 2011.05.07 の Topics 参照 )。
治療目標達成のためには 関節破壊がおこる前の発症早期から メトトレキサート( MTX )を基本薬とし、必要に応じて 生物学的製剤を用いることが重要とされています。特に MTX は他の抗リウマチ薬と比べて有効性と副作用に対する忍容性(たとえ副作用があっても十分に耐えうることができる程度のこと)が圧倒的に高く、発症早期からリウマチ専門医が第1選択に使用すべきアンカードラッグ(中心的薬剤)と位置付けられています。しかし、MTX のみでは RA の滑膜炎や骨破壊の抑制が困難な症例も少なくなく、これらに関与する TNF や IL-6 といったサイトカインを標的とした生物学的製剤 ( 2010.12.12 の Topics 参照 )が導入されました。生物学的製剤は著明な治療効果を示し、RA 治療に革命とも言える変化をもたらしました。MTX と生物学的製剤を発症早期(2年以内)から併用すれば、30~50 % に臨床的寛解が得られることが明らかになりました。
しかし この生物学的製剤にも問題点があります。約 30 % の症例は TNF 阻害療法に抵抗性であり、投与法が注射(静脈、皮下注射)であることに加えて 最大の問題点は その高価格による経済的負担増にあります。生物学的製剤の使用は保険診療で行っても 現在の医療費の支払に加えて、さらに 年間 約45~50 万円の患者さんの自己負担増となります。ですから いくら「RA の発症早期から MTX と生物学的製剤による治療を行えば 寛解も夢ではなくなった」と言われても 誰もが無条件にすぐに受けられる治療ではありません。現に 生物学的製剤を投与されている方は 身体障害者手帳の1級、2級をもっていてすでに医療費の公的支援を受けている方がかなりの割合を占めています。
では 生物学的製剤が 日本だけで特別に高いかというと 決してそうではありません。抗 TNF-α製剤である レミケード®を 例にとって調べてみますと 英国と日本は ほぼ同じ価格で ドイツは 日本よりやや高い価格となっています。アメリカは 日本よりやや安くなっています。他の生物学的製剤も同じ傾向と思われます。この様な状況ですので 将来の大きな薬価の引き下げもあまり期待できません。しかも 福島原発の後始末や震災・津波被害からの復興費用に 23 兆円かかるという試算もあり、その財源のあても全く確保されてない現在、医療費の公的支援の増額などとても期待できません。
経済的な問題で ごく一部の人にしか生物学的製剤を使用できず、発症早期の必要な人すべてに自由に使用することができない様なら、「寛解導入が可能になった」という言葉も あまり現実味を持ちません。
この様な RA 治療の現況において 最近 サイトカインが細胞内で活性化して その生物活性を表すのに必要な Janus Kinase ( JAK ) を阻害する薬剤が注目されています。現在、複数の JAK 阻害剤が臨床試験段階にありますが、その効果発現は 投与開始後 数週からみられ、MTX 併用の有無にかかわらず、約 30 % の症例で寛解達成が可能であることが、複数の臨床試験で明らかになっています。この薬剤は 合成過程から低価格であることが予測され、しかも経口投与(飲み薬)なので 生物学的製剤が抱える種々の問題を解決可能な 新しい 抗リウマチ薬となることが期待されています。
(2011.09.12)
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関節リウマチの治療目標とは(2011.05.07)
関節リウマチの治療目標とは
治療目標 ( 関節リウマチによる痛み・腫れがなく、炎症所見がない状態である臨床的寛解の達成 が目標 ) を明確にし、目標達成に向けた治療法 ( Treat to Target, T2T ) を行うことが重要
糖尿病や高血圧は慢性疾患であり、コントロールを十分に行わないと重篤な合併症の併発や身体障害になる恐れがあり、その結果、生命予後が悪化する可能性のある疾患です。そのため、これらの疾患では 治療目標を明確にし、目標達成に向けた治療法 ( Treat to Target, T2T ) が提唱されています。これらの慢性疾患では、T2T の概念を用いた厳密な管理により 長期の予後が改善することが すでに明らかになっています( 糖尿病では ヘモグロビンA1c が 7 % 未満; 高血圧では血圧 140/90 、心血管系の合併症の発生率を低下させるため LDL コレステロール値 70 mg/dl、が治療目標 )。
これらのことから 近年、関節リウマチ (RA) においても目標達成に向けた治療法(T2T) による治療戦略が求められており、実際に多くの論文報告でも T2T で RA の長期の予後が改善することが示されていました。
2009年の欧州リウマチ学会 ( EULAR ) による RA 治療の勧告によると 関節リウマチの治療目標は すべての患者において 早期 RA では 「寛解」、もしくは 罹病期間の長い RA では「低疾患活動性」にすべき とされました。そして、その治療目標が達成されるまでは 1~3ヶ月毎に疾患活動性の評価を行い、薬物治療法を見直します。その結果、目標が達成されれば、維持療法を行い、3~6ヶ月毎に疾患活動性を評価し、再燃すれば薬物治療法を変更し、寛解あるいは低疾患活動性を維持してゆきます。
「寛解」や「低疾患活動性」を治療目標とするのは 様々なデーターの解析で関節破壊の進行は 低疾患活動性 さらには 寛解の達成によって 最も抑えられることが示されたからです。しかし「寛解」の基準として万人が認めるものは まだ存在しません。現時点では RA の活動性(勢い)がない状態、つまり 痛み・腫れがなく、炎症所見がない状態とされ、臨床的寛解と言われています。その評価には 後述する DAS28, SDAI, CDAI 基準が使用されています。 また アメリカリウマチ学会 ( ACR ) と 欧州リウマチ学会 ( EULAR ) も合同で 2010 年に 2 通りの RA の暫定的な寛解基準案を発表しています(右表)。
RA の疾患活動性を評価する方法として 最近では DAS28, SDAI, CDAI などの評価方法が利用されています。それぞれ 四肢 28 関節の圧痛関節数、腫脹関節数、赤沈値や CRP値、患者や医師の全般改善度 ( VAS ) により計算され、高疾患活動性、中等度疾患活動性、「低疾患活動性」、そして「寛解」と分類評価されます(下表)。

治療目標達成のためには、
- 関節破壊がおこる前の早期診断 (2010年 ACR/EULAR RAの新診断基準 - 2010.10.12 Topics 参照) と メトトレキサート( MTX )を基本薬とし、
- 必要に応じて生物学的製剤 ( 抗サイトカイン療法 - 2010.10.15 Topics 参照 ) を用いる早期治療 で、十分な疾患管理を行うことが重要です(2011.05.07)
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関節リウマチに対してメトトレキサート(MTX、リウマトレックスカプセル®、メトトレキサート錠®)が 週16mg まで増量投与が可能となり、第一選択薬として処方できるようになりました(2011.02.23)
関節リウマチに対してメトトレキサート(MTX、リウマトレックスカプセル®、メトトレキサート錠®)が 週16mg まで増量投与が可能となり、第一選択薬として処方できるようになりました
MTXを週16mgまで増量することが認められ、やっと世界標準の治療ができるようになりました
MTX(メトトレキサート)は最も有効性の高い抗リウマチ薬で、関節リウマチ(RA)の関節破壊の抑制や遅延に対する効果について世界的にエビデンス(臨床研究に基づく実証の報告)が示されています。また効果が用量依存的(投与量が増えるに従い効果も上がる)であることも確認されています。MTXはアメリカでは 1988年に発売されていますが、日本では10年以上遅れて1999年に発売されました。
2010年に発表されたアメリカリウマチ学会(ACR)/欧州リウマチ学会(EULAR)合同の新RA診断基準(Topics, 2010.10.12の項を参照)は、早期にRAと診断した患者にMTXを使用し、関節破壊を阻止することを目的としたものです。
RAの診断の確立した症例において寛解の達成および骨破壊抑制の観点から、現在のところ、最も効果の期待できる治療は MTX + 生物学的製剤 の併用療法であることがわかっています。しかし、初期治療より生物学的製剤(Topics, 2010.10.15の項を参照)を用いることは患者さんに大きな経済的負担を強いるばかりか、過剰医療の可能性、医療経済の観点などからも勧められません。
2007年の日本リウマチ学会の改訂ガイドラインでもMTXを中心とした抗リウマチ剤の効果不十分例が生物学的製剤の適応とされています。ところが日本においては欧米に比べてMTXの使用量が制限される状況が長年の問題となっていました。欧米での成人用量上限は週25mg なのに対して、日本では週8mg が上限となっていました。また添付文書上はRAの第一選択薬とすることも認められていませんでした。この様な状況は「MTXはRA治療の根幹をなす薬剤」という世界のRA治療の常識から大きくかけ離れたものでした。この状況の打開のため日本リウマチ学会は過去のMTX使用のデーターの詳細な解析を行いました。その結果、MTXを週16mgまで増量するとRA治療に対する有効性は用量が増すにつれて向上しますが、副作用には有意な変化はないという結論に達しました。この結果を基にMTXの週16mgまでの増量投与を厚生労働省に申請し、2011年2月23日、RAの治療においてMTXの使用が週16mgまで承認され、しかも必要に応じて第一選択薬としての使用も可能になりました。
これで日本のリウマチ診療もようやく世界に比肩することができるようになりました。
(2011.02.23)
関節リウマチと喫煙との関係について(2011.02.14)
関節リウマチと喫煙との関係について
だんだん明らかになってきた喫煙と関節リウマチの関係
タバコの煙にはニコン、一酸化炭素、タールが含まれるのみならず、タールの中には数十種類にも及ぶ発がん物質が含まれています。このため喫煙することにより循環器系、呼吸器系などに対して血圧上昇、心拍数増加、咳・痰、息切れといった急性影響が見られます。また喫煙者では肺がんをはじめとする種々のがん、狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患、慢性気管支炎・肺気腫などの閉塞性肺疾患、胃・十二指腸潰瘍などの消化器疾患、その他種々の疾患のリスクが増大することが知られています。
最近、喫煙と関節リウマチとの関係がだんだん明らかになってきました。
(1)関節リウマチの発症に対する喫煙の影響
関節リウマチ発症率に関し、喫煙群は非喫煙群の1.4~2.5倍高く、さらに男性の喫煙群では4倍高いという報告があります。そして40年以上の喫煙歴を持つ人では、13.5倍にもなります。 またある特殊な遺伝子を持つ喫煙者は この遺伝子を持たない非喫煙者に比べて 関節リウマチの発症率が 21 倍もあることが最近の研究で明らかになっています。
(2)関節リウマチの経過に対する喫煙の影響
喫煙者は非喫煙者に比べてリウマチ因子(RF)の陽性率が高くかつ高値を示し、特に男性でこの傾向が強いことがわかっています。また喫煙者ではレントゲンで関節破壊の程度が強いという報告があります。逆に禁煙することにより 関節リウマチの症状が軽快することも明らかになっています。
(3)関節リウマチの合併症に対する喫煙の影響
関節リウマチの患者さんはそうでない人に比べて心筋梗塞や脳梗塞などの血管疾患の発症率が高いことがわかっていますが、喫煙は動脈硬化を促進することによりこれらの疾患の発症に悪影響を及ぼすことが考えられます。また関節リウマチに見られる肺病変(2010.12.27)の項で述べたように関節リウマチは間質性肺炎や気管支拡張症を合併することが知られていますが、喫煙はこれらの合併症の発症や症状の悪化に密接に関連することがわかっています。
以上のように、喫煙は関節リウマチの発症と関連があり、その経過、合併症に対して悪影響を及ぼしますので避けるべきです。(2011.02.14)
関節リウマチに見られる肺病変について(2010.12.27)
関節リウマチに見られる肺病変について
咳や痰が長く続く時には、早期に主治医に相談を
関節リウマチは主に関節が侵される疾患ですが、全身性にも炎症性の多臓器障害を起こすことがあります。中でも、肺は最も代表的な障害臓器で 肺が侵されると患者さんの将来の生活に大きな悪影響を及ぼすことになります。
関節リウマチ(以下 RAと略)に見られる肺病変は、大きく分けて、次の3つとなります。
(1) 関節外症状としての肺病変(RAによって引きおこされる)
(2) RAの治療薬剤によっておこる薬剤性肺障害
(3) 呼吸器感染症
(1) 関節外症状としての肺病変
(a) 間質性肺炎:RAにおこってくる肺の病変で最も多いものです。CT検査では RA患者さんの 20-50 % に見られると言われています。肺は肺胞と呼ばれる空気の袋がたくさん集まってできていますが、この肺胞どうしを つなぎ止めている部分が間質です。肺は伸びやすく弾力性がありますが、間質の部分が厚くなると 肺は伸びにくくなり 呼吸しづらくなります。これが間質性肺炎と呼ばれるものです。一度このような状態になるとほとんど元に戻ることはありませんが、大多数の人では進行しないか、進行は緩やかです。しかし、一部には呼吸困難や咳などの症状が急速に進行する例もあります。肺病変の程度と関節炎の進行状態とは必ずしも一致はしません。関節症状が軽くても肺が侵されることがあります。患者さんの多くは無症状ですが、進行した人ではひどい咳や呼吸困難が見られます。
残念ながらこの病変を治す特効薬はありません。しかし、多くの患者さんは症状がないか軽度なので治療適応となることはあまりありません。しかし,呼吸機能の低下が進行する場合や呼吸困難が急速に進行する時は入院が必要でステロイドホルモンの大量投与などが行われますが、効果のないこともあり、まだ治療法は確立されていません。
(b) 気管支拡張症:気管支の一部が拡張し、そこに分泌液がたまって炎症を起こす病気です。症状は長期間持続する咳,痰が主な症状ですが、細菌の感染を伴う場合が多く、膿性の痰や血痰を伴い、さらには喀血を見ることがあります。
最近、RAと気管支拡張症の関連を指摘する報告があり、多くは女性でリウマチ因子(RF)陽性とされています。また、気管支拡張症の増悪によってRA自体の増悪をおこす事があります。
診断はレントゲン、CT、気管支鏡などで行います。
治療は一度壊れた気管支は元には戻りませんが、エリスロマイシンやクラリスロマイシンという抗生物質を長期に使うとある程度症状を安定させることができます。
(2) 薬剤性肺障害(薬剤性間質性肺炎)
間質性肺炎の原因はRAだけでなく、非常に多くの様々な原因があります。本来、病気の治療に使われるはずだった薬によっても間質性肺炎はおこります。抗がん剤、抗生物質、血圧の薬、痛み止め、漢方薬など、ほとんどの種類の薬が間質性肺炎の原因となりうることが報告されています。RA の薬も例外ではありません。RAに使われる薬で原因としてはっきりしている薬は金製剤(シオゾール)、消炎鎮痛剤、ブシラミン(リマチル)などですが、最近では MTX(メトトレキサート)やLEF(レフルノミド)がRAに対して用いられる様になり、この2者は 急性かつ重篤な肺障害がおこるため、十分な注意が必要です。特に MTXは近年RAの標準薬として使用される機会も増えており、MTX肺炎も増加しています。
症状は咳(痰を伴わない)、発熱、労作時の呼吸困難で多くは急性に発症します。診断はレントゲンとCTでまず行いますが、これだけでは同様の所見を認める一部の感染症(カリニ肺炎)との鑑別は困難です。また、RAそのものでも間質性肺炎が起こり得るため、原因の特定は困難なことが多いです。治療は、疑いのある薬を中止すると共にステロイドホルモンの投与を行いますが、MTXが原因の肺炎には一度に大量のステロイドホルモン投与(パルス療法)が有効です。
(3) 呼吸器感染症(肺炎)
肺炎は RAの患者さんの入院理由として最も多く、主要な死因の1つでもあるので注意が必要です。ステロイドホルモンの使用、身体機能の低下、高齢、喫煙の習慣、糖尿病・肺疾患の合併、RAの罹病期間の長さが肺炎発症の危険因子とされています。また、近年導入された生物学的製剤により、重症感染症や日和見感染症(ひよりみかんせんしょう。免疫機能の低下するような薬の投与を受けている人におこる 健康な人には感染しない病原性の弱い微生物である真菌(カビ類)、サイトメガロウイルス、ニューモシスチスカリニなどによる感染症のこと)の増加をきたすことが問題となっています。
ステロイドホルモンや生物学的製剤を投与されている人は 発熱などの症状が出にくいので、診断・治療開始が遅れやすく、十分な注意が必要です。また、危険因子を持っている人は 軽い風邪症状のうちに ただちに主治医に報告して早めに治療を受け、重症化させないことも重要です。危険因子を持っている人や生物学的製剤の投与を受けている人は、インフルエンザの予防接種や肺炎球菌ワクチンの接種を受けておくのがよいでしょう。
以上、RAに見られる肺病変について述べましたが、今後 MTXや生物学的製剤の使用が増加するにつれて、呼吸器感染症と薬剤性間質性肺炎が問題となることが増えると思われます。咳や痰が長く続く時には単に風邪と自己判断して放置せずに 早期に主治医に相談することが重要です。(2010.12.27)









